こんにちは。どこから登っても長い距離。ただのです。
私は日帰り登山しかしません。山の中に泊まりだと装備も危険も増えるからです。ただ日帰り登山だと超えられない壁だがあります。“往復時間”という壁です。日帰りで使える時間は日の出から日没までです。明るい時間に行動しないと登山は危険度が段違いです。荒れた道が多い登山道です。明るい時でも足を取られる道があるのに暗い時なら足を取られる可能性が高まります。さらに私の登る山は“マイカーで行ける”の条件が加わります。ですので行ける山は限られたりするのです。
ですが登りたい山があればただでは諦めません。使える時間、予想される往復時間を調べどうにか行ける道を探すのです。今回登りたいと思った“蛭ヶ岳”も沢山の道を見ました。蛭ヶ岳は標高が1672.7mあり、神奈川県で一番標高が高い山です。“関東百名山”にも選ばれている山です。同じく神奈川にあり、日本百名山に選ばれている丹沢山より高い山です。ですので登るのも一筋縄ではいきません。どこの道から登ってもかなりの時間が掛かります。その中でも私が行ける範囲でベストな道はどこかと。地図とにらめっことなります。そしてこれだったら行けるかもと思った道は“登り4時間以上”は掛かる見込みでした。下りは登りより早い時間で下れると考えても“8時間”は日が出ている時間に行動予定として余裕を持ちます。登山は道迷いなどで時間が掛かったりしますので時間には余裕を持ちたいところです。“朝8時から行動しても16時に終わる”見込み。中々の体力勝負です。ただ登りたいと思ったら登るしかない。もはや行くしかありませんね。登る前の1点だけ注意ですが、現在この辺りの山は通行止めになっている場所が多々あります。登る際は神奈川県のHPで登山道の通行情報を確認してから行った方が良いです。以前確認せずに行って通行できなかった時があります。
登山ルート
登山順序
- 青根小学校駐車場(八丁坂ノ頭まで約2時間)
- 八丁坂ノ頭(姫次まで約30分)
- 姫次(蛭ヶ岳まで約1時間半)
- 蛭ヶ岳
大きなポイントは4つです。道が登り難いのは1~2の間です。登り時間は片道で4時間以上掛かっています。この時間は私のブログ内で今のところ一番長い時間です。2番目は下りですが、大山から大山北尾根を経由してヤビツ峠に下った時となります。今回の道は登りは良かったのですが、帰りは体力がなくなり凄くつらかったです。あと最初に言っておきます。私が登った時は3月中旬でしたが蛭ヶ岳に行く途中の道には“雪がある場所”が多々あります。時には積もっている場所もありました。時間によるでしょうが道が凍っている場所もあったので、同じ時期に登る場合は“4~6本爪のアイゼン”を念のため持って行った方が良いです。私がアイゼンを持っていなかったのは言うまでもありません。最低でもストックは持っておいた方が安全だと考えます。
日帰り登山難易度(3月~)
★★★☆☆
難易度一覧
- ★☆☆☆☆:初心者でも大丈夫。
- ★★☆☆☆:基本的な登山知識、道具を持っている。
- ★★★☆☆:日帰り登山を何度もしている。
- ★★★★☆:鎖場の経験がある。雪山の経験がある。
- ★★★★★:登る事はお勧めしない。
※登山難易度は登る時期により変わります。
装備(3月~)
服装
- 長袖Tシャツ(速乾)※1
- ジャージ素材の上着(速乾)※1
- ストレッチパンツ(長ズボン)(速乾)※2
- 登山靴下(速乾)※1
- トレッキングシューズ(ミドルカット)(ゴアテックス)※3
- キャップ(ゴアテックス)※3
- サングラス(眼鏡機能込み調光レンズ)※4
※1 速乾
汗を素早く乾かしてくれる機能です。登山ではかなりの汗をかきます。速乾機能があるないで不快感が全く違います。
※2 ストレッチ
柔軟性がある素材です。登山では登る場所によっては足を高く上げる必要があります。硬い生地のジーパンなどで行くと登るのに苦労します。
※3 ゴアテックス
水を弾いてくれる生地でできている物になります。登山は道だったり突然の雨だったりで水に濡れる場面がでてきます。その際にそのまま濡れると良いことはありません。濡れると困る箇所には適用したい素材となります。
※4 調光レンズ
紫外線の強さによりレンズの色が変化する機能です。例でいうと紫外線が弱いとレンズは透明で普通の眼鏡、強いとレンズは黒となりサングラスと同等となります。目が悪い方でもレンズに度を入れれば眼鏡 + サングラスを一個で補えます。
持ち物
- リュック30L
- ストック(ゴムキャップ取り外し可)
- レインウェア
- ダウンベスト(UNIQLOウルトラライトダウンなど)
- 手袋(防寒用)
- トイレットペーパー(1ロール)
- 懐中電灯(ヘッドライトでも可)
- ゴミ袋(コンビニレジ袋などで可)
- ウェットティッシュ
- 非常食(カトリーメイトなど)
- 非常水(ペットボトル500ml分)
- 昼食(私はおにぎり2個)
- 水1.5L(人により増減、最低欲しい量)
- おやつ(お好きな物をどうぞ)
- クマよけの鈴(使わなかったらリュックの中へ)
- スマホ(山と高原地図がダウンロードされているとなおよい)
- タオル(主に汗拭き用)
- アイゼン(4~6本爪)
- ジップロック(山のトイレは使用した紙を持ち帰る場所あり)
- 小銭(100円玉)×10枚ほど(主に山のトイレ用)
“青色の字”は必ず持って行った方が良いものです。橙色の字はなくても良いですがあれば安心です。“橙色の字”は私が実際に登って持って行った方がよいかと感じた物も含まれます。
駐車場
今回の開始地点は“青野小学校駐車場”となります。この駐車場は10台ほど止められて近くにトイレもあります。マップで“青根公衆便所”と記載されている場所となります。駐車場からは1~2分ほどの距離です。蛭ヶ岳に行くのであればもっと近い場所に駐車場はありますが、止められる台数が少なく、かなり朝早くに行かないと止められない可能性があったので今回は見送りました。駐車場に止められなくて往復する可能性があるのであれば確実に止められそうな場所を選択したほうが良いだろうと考えました。行動時間が長いので変な時間を掛けたくないのです。
登山口
ここが最初に目指すゲートとなります。普段このようなゲートを見る事はないのでわくわくしますね。このゲートがある場所に蛭ヶ岳までの標識が初めて登場します。ちなみに“蛭ヶ岳までは8km”あります。気合を入れるしかありません。ここまでは姫次、焼山の標識を辿ってくれば来れます。ここまで車で来ることができるので、蛭ヶ岳に最速で登りたい場合は車でここまでくるルートになるかと思います。ただ問題があります。最初の方にも記載していますが、“駐車できる台数が少ないのです”。多分4~5台ほどしか止めるスペースはないです。ここまでの道も狭いので、ここまで来て引き返すのも苦労するかと思います。車で来る際はかなり朝早く来ないとダメだと思います。
分岐点
八丁坂ノ頭
八丁坂ノ頭分岐です。私が登った青根からのルートだと標識に距離も書いていません。マイナールートあるあるですね。青根から登るルートは画像のように特に整備がされていない道です。人が歩いて道になった道を歩いて登ります。歩き難道もたたあるので、ストックを使いバランスを崩さないように気を付けた方がよいです。ここから次は姫次を目指します。標識にも書いてある通り1kmと短い距離で到着できます。1kmが短いと感じるのは登山感覚かもしれません。普通の感覚の人に言ったら変な人に思われてしまうかもしれませんね。
姫次
八丁坂ノ頭分岐から姫次までの道はかなり整備されています。画像のように木道工と呼ばれる道で整備されている道が多いです。道も緩やかなのでとても歩きやすいです。姫次までは分岐もなく、わかりにくい道もないので道なりに歩けば大丈夫です。ここで体力を温存しながら姫次を目指します。姫次に到着したら蛭ヶ岳まであと半分を超えた状態となります。 蛭ヶ岳へ行く道は富士山が見える場所が多々あります。嬉しいですね。私の登った時期は3月中旬でしたが富士山にはしっかりと雪が乗りよく見る奇麗な富士山でした。蛭ヶ岳頂上からはもっと奇麗に見えると考えると元気になってきます。速足で行きたいところですが、ペースを乱すと後で苦労するのでここはぐっと堪えペースを守りながら蛭ヶ岳を目指した私です。
蛭ヶ岳
姫次から蛭ヶ岳に行く際の道は整備されており、標識もこまめに立っているので迷う可能性はかなり低いです。ですが標高が高いだけあり、地上とは環境が違います。画像のように普通に雪があります。天気、気温にもよりますが、溶けた雪で凄くぬかるんでいる道。雪が氷っている道など歩き難くなっている箇所が多々ありました。最初にも記載していますが、念のため“アイゼン(4~6本爪)”を持っておいた方が良いです。“ストックは必ず持っていきましょう。”雪がなくても歩くのが楽になります。頂上に行けば山小屋がありますのでトイレもあります。今回歩いた道はここまでトイレはないので登る際は必ず用を足してから登ることをお勧めいたします。途中でおなか痛くなってもトイレはありません。道のりは4時間以上ありますので気を付けましょう。山小屋は「蛭ヶ岳山荘」という名前です。HPもあり、積雪情報なども公開されているので行く前に確認していくのもよいかと思います。頂上は東京方面、富士山方面どちらも良く見え、とても景色がよいです。ずーっと見ていたい景色でした。山登りして頂上からの景色が良いと凄く嬉しくなります。